日記とか、工作記録とか

自分に書けることを何でも書いてゆきます。作った物、買ったもの、コンピュータ系の話題が多くなるかもしれません。

Newton 2013年7月号

Newton 2013年7月号は「生命とは何か」がテーマです。


私は、生命そのものというよりも、コンピュータの中で動く「生命のように見えるもの」のほうに大きな興味を持っているのですが、しかしNewtonのように素人にも読みやすいように考えられた科学雑誌は大好きで、生命や心が特集されている時にはたいてい読んでいます。


今号の特集は生命なのですが、まず生命であるための条件は何か、という話が続きます(Part I)。記事の詳細は読んでいただきたいので書きませんが、何を生命に含めるかは合意を取るのが難しい問題で、語る人の立場によって意見が異なるところです。ロボットは今のところ生命には含まれませんが、いつまでもそうであるとは限らないし、Science Fictionではロボットがまるで生命体として増殖し人間と対立することも、よくあることです。


Newtonは科学雑誌ですから、実現していないことについてそこまで踏み込んで記事にはしません(ロボットには自分自身を再生産する能力がありません)が、この記事ではウイルスまでは生命として含める立場をとっているようです。


その後は、"生きている"とは何か(Part II)が続きます。例えば、鳥が生きた状態から死んだ状態になったときに、何が変化したのかということです。構成されている要素を原子レベルで観察すれば違いはありませんから、それらの動きに生死の違いがあるということになります。Newtonでは、これをエントロピーと絡めて考察しています。また、クマムシを例に挙げて、生物が、水分不足などの過酷な状況に置かれてある種の仮死状態になり、その後もとのように生命活動を取り戻すプロセス(クリプトビオシス)についても取り上げています。


そして、"生命をつくる"最先端研究(Part III)です。生命を科学の力で作ることができるのか、今のところどこまでできているのかということは非常に興味深い話題です。これはフィクションではなくて実際にできることを取り上げています。マイコプラズマ細菌のDNAを再設計した2010年の実験等が取り上げられています。


特集以外でも、いつものように宇宙の記事や古代の動物の記事などトピック盛りだくさんです。科学好きにはぜひどうぞ。