日記とか、工作記録とか

自分に書けることを何でも書いてゆきます。作った物、買ったもの、コンピュータ系の話題が多くなるかもしれません。

説得力と情報のあるスピーチとは Persuasive and Informative Speeches

Persuasive and Informative Speeches

Persuasive and Informative Speeches

Kindleの、英語で書かれた本です。iPadで読む場合で、実質的な本文は25ページほどの短い教科書ふうのテキストです。100円。


以下の文章は、この本に書いてあることばかりではなくて、私の個人的な経験で書いたことです。つまり、上記の本を買っても下の内容が書いてあるわけではありませんので念のため……


私が小学生のころには、他の人と議論らしいものをする時間として「学級会」という枠が週に一回ありました。私はクラス委員長体質(笑)だったので、その学級会の議長をすることが多かったのですが、今から思い返すと議論などという形式には全くなっていなかったと思います。


議題があって、それについて思うことをばらばらに思いついた順に言いたいだけ言って、意見が大体でそろったら自分が賛成する意見に手を挙げて多数決、という流れが多かったと思います。話題によっては誰々君が悪いです、といったような個人の反省会のような内容にもなりがちで、その子が泣いてしまったりしてクラスがやりきれない空気になったりなど。全体的にいい思い出の少ない授業です。


最近の日本の教育事情は私には見学する機会がないのでまったくわかりませんが、最近英語が少しずつ使えるレベルになったこともあり、米国の事情に触れる機会がでてきました。米国では、奴隷制の廃止のあと、「全ての人が自分の意見を持てる」ようになっただけでなく、むしろ自分の意見は何なのか、積極的に考えることを求めるようになりました。自分の意見を持たない人は、立派な大人とはみなされません。


またそれとは別に、自分の意見を表明するときにはどのように話をするべきか、ということも小学校のころから教わるようです。お菓子のオレオ(OREO)になぞらえて、まず自分の意見を言って(Opinion)、その理由を言って(Reason)、自分の意見が正しいことを補足する例を挙げて(Example)、話が少し長くなった場合はもう一度自分の意見(Openion)を結論として述べます。そうすることで効果的に自分の立場を表明するわけです。


実際の議論では、それに対する反論をすることもまた自由です。Aさんが述べたOREOに対して、自分は逆の立場だと述べて(Openion)から、理由、Aさんが挙げた例(Example)は特別な例だからあまり役に立たないとか、自分の意見ならもっと多くの人に良いことがあるとか説明するわけです。


議論では、するべきではないというルールもあります。個人攻撃をしない(議論はみんなの役に立つように幅広い視点を持つべきで、個人の行為を責めても話が広がりません)という暗黙の了解がある一方で、感情的になったら負けという認識もあるので、相手を敢えて感情的にさせ、自分に有利な流れに持ち込む作戦もあります。その手に乗らないよう、議論は常に冷静な頭で要点をとらえなければなりません。


日本人は、議論とは他人との衝突と考える雰囲気があり、また議論をしているつもりで単に口論をしていることもとても多いものです。最近の教育ではどうなのでしょう。私が子供の頃よりはよくなっているのでしょうか。必ずしもテストの成績が良い人が議論に強いとは限らない(ある程度関係はありますが)のですが、こういった訓練は大人になる前に身に着けておくべきと思っています。