Appleが170億ドルの社債を発行
多くのマスコミが報道していますが、米Appleが、総額170億ドルの社債を発行すると発表しました。債権は3年、5年、10年、30年(!)の固定金利社債、および3年と5年の変動金利社債だそうです。
金額規模は史上最高額だそうですが、このところAppleは無借金経営をしてきましたし、金融機関から借り入れるよりは経営上の縛りが少なく、都合がよかったのだと思われます。相当な内部留保されている資金もあるはずですが、日経新聞の記事によれば、米ドル以外で持っている資金が多くあり為替コストを考えると社債発行のほうが有利とみられるのだそうです。
それにしても、日本円にして1兆6500億円の社債とは、本当にすごい金額です。この資金を自社株買いや配当金に充てるという話が本当であれば、この資金自体は特に新しいイノベーションを起こすものではなさそうに見え、つまり株主へ利益を還元するためにこれをするということなわけです。
3年や5年はまだしも、現在の経営陣が全員いなくなる可能性が高い30年社債を買うひとの気持はどんなものなのでしょうか。今から10年前、iPodやiPhoneを発売したころのAppleは経営に苦労していたことを考えると、長くても10年ものがいいところではないかと思うのですが、30年ものを買う人はどんな人なのかなぁ……(中の人かもしれませんけど)。
- 作者: ウォルター・アイザックソン,井口耕二
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